1. 漏れた情報の使い回し
ネットのサービスから情報が漏れる事件は、くり返し起きています。漏れたIDとパスワードはほかのサイトでそのまま試され、不正ログインに使われます。同じパスワードの使い回しが一番の弱点です。
出典: IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」(個人編に「インターネット上のサービスへの不正ログイン」「フィッシングによる個人情報等の詐取」) / Verizon Data Breach Investigations Report(盗まれたIDやパスワードを、不正侵入の主な原因の一つとして挙げる。2026年版では、最も多い入り口はソフトの弱点(欠陥)を突くこと)
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- パスワードリスト攻撃
- 流出したIDとパスワードの組を、別のサービスで試す手口。使い回していると、別のサイトにも入られてしまう
- 脆弱性
- ソフトの設計や作りの欠陥で、攻撃に使われうるもの。本文の「ソフトの弱点(欠陥)」のこと。見つかったものの多くは、更新(アップデート)で直される
- 認証情報
- ログインに使うIDやパスワードなど
Verizonの報告書は「盗まれた認証情報」を侵害の主な原因の一つとし、2026年版では最も多い侵入口を「ソフトの脆弱性の悪用」としています。
2. 情報を盗むウイルス(インフォスティーラー)
ブラウザに保存されたパスワードやカード情報を、気づかれないうちに盗むウイルスです。海賊版ソフト、偽の「ロボットではありません」確認画面、請求書のふりをした添付ファイルなどから感染します。ログインしたままの状態を保つための記録まで盗まれると、2段階認証をすり抜けられることもあります。画面に「このコマンドを貼り付けて実行して」と出ても従わないでください。
出典: 栃木県警察「インフォスティーラー(情報窃取型マルウェア)に注意!」
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- マルウェア
- ウイルスなど、コンピューターに害を与えるソフトの総称
- セッション
- 一度ログインした状態をサイトが覚えておく仕組み
- Cookie(セッションCookie)
- サイトがブラウザに残す小さな記録。ログイン状態を覚えておくものを「セッションCookie」と呼び、これを盗まれるとパスワードも2段階認証もなしでログイン状態を使われることがある
3. AIで自然になった詐欺の文章や声
生成AIにより、日本語として自然なフィッシングメールや、家族や上司の声をまねた電話、なりすましのビデオ通話が安く作れるようになりました。「日本語が変だから詐欺」という見分け方は通用しにくくなっています。お金の話が出たら一度切り、知っている番号にかけ直して確かめましょう。
出典: FBI IC3 注意喚起(生成AIを使った詐欺, 2024年12月)
4. 日本でも狙われる金融口座
2025年以降、証券会社を装った偽サイトでIDとパスワードを盗まれ、証券口座で勝手に株を売買される被害が相次いでいます。ネットバンキングの不正送金も続いています。金融庁は「メールやSMSのリンクは開かず、ブックマークからアクセス」「パスキーなどフィッシングに強い認証が提供されたら速やかに設定」と呼びかけています。
出典: 金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」 / 金融庁: フィッシング耐性のある多要素認証等の広報(2026年4月) / 警察庁 サイバー警察局
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- パスキー
- パスワードの代わりに、スマホやPCの指紋・顔認証などでログインする方式。偽サイトでは使えない
- 多要素認証
- パスワードなどの「知っていること」、スマホなどの「持っているもの」、指紋や顔などの「体の特徴」のうち、種類の違うものを2つ以上組み合わせる仕組み。2段階認証と似ているが、同じ種類の確認を2回重ねるだけのものは含まない
- フィッシング耐性
- 偽サイトに誘導されても、ログインに使う情報を盗まれたり悪用されたりしにくい性質
5. 商品になった個人データ
広告のために集められた「どこで何を見たか」などのデータは、個人情報を売り買いする業者の間で売買され、漏れれば詐欺の「名簿」になります。集められるデータを減らすこと自体が守りになります。
参考: Karpathy「Digital hygiene」
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- データブローカー
- 集めた個人データを加工して販売する事業者
- 行動データ
- 見たサイト、買った物、いた場所など、ネットや機器の使い方の記録